WEB VISION OKAYAMA

プレイバックおかやま経済

1990年の経済ニュース

  • 中国銀行の新CIを紹介する表紙広告(10月1日号表1)
  • 林原とカバヤが和解(1月11日号4ページ)

 1964年2月の創刊号から約2000冊の週刊VISION岡山バックナンバーをデータベース化し、Web VISION岡山(https://www.visionokayama.jp)から検索できるアーカイブサービスの利用開始に合わせ、誌面を通じて半世紀の岡山経済を振り返る「プレイバックおかやま経済」。バブル経済の絶頂期に相次いだイベント開催、ブームのCI導入など、1990年の経済ニュースを紹介します。

 ①岡山県はイベント花盛り

 「世はまさにイベント時代。岡山県内でも毎日、どこかでイベントと名の付く行事が行われている。大型の博覧会規模のものもあれば地域おこしの一環となっているもの、企業の“人集め”対策用に企画されたものと、多種多様。今年のイベントの動向と成功の秘訣などを考えてみた」(1月1日号第1部4㌻掲載)

 バブル期には、長年の伝統行事だけでなく、今では考えられないほどイベント開催が相次いだ。この年も笠岡湾干拓地で「おかやま食と緑の博覧会」、鴨方町で「めん博かもがた」、玉野市制50周年記念事業などが開催された。中には地域おこしにつながったイベントもあるが、多額のマイナス収支になるケースも。成功の秘訣として、ある主催者の「最低2人のクレージーな人が必要」との声を紹介している。

 ②カバヤと林原全面和解

 「対立関係にあった岡山県内の有力企業、林原㈱とカバヤ食品㈱・オハヨー乳業㈱は平成元年12月25日、協定書に調印、晴れて全面和解した。対立が厳しかっただけに、今回の和解は県内経済界にとって『ベルリンの壁に勝るとも劣らない歴史的出来事だ』と評する向きもある」(1月11日号4㌻掲載)

 カバヤ食品は林原の全額出資の子会社として設立された会社で、長年、下石井の林原所有地1万6000㎡を賃借し本社・工場を有していた。長年の懸案だった駅前開発の促進などを大義名分とし両社が歩み寄り、カバヤは御津に移転。林原は再開発構想の具体化を目指すことに。その後、林原の経営破たんなどを経て、本社跡地には2014年12月、巨艦施設「イオンモール岡山」がオープンした。

 ③中国銀行顧問・大原謙一郎氏大いに語る

 「クラレの副社長から中国銀行顧問に就任した大原謙一郎氏が就任後初の記者会見で『志を立てて岡山に帰ってきました。今は不安より期待が大きく、心躍るものを感じています』と心境を披露した」(1月21日号4㌻掲載)

 ◆大原氏は初代中銀頭取・故大原孫三郎氏の孫。メーカーからの転身に「もともと経済の基本を支える金融には深い興味があった」などとし、銀行の国際化などについて語っている。大原氏はその後、中銀副頭取などを歴任し、倉敷商工会議所会頭などの公職も務めた。

 ④岡山県下のCVS戦争 相次ぐ閉店・看板替え

 「岡山県内のコンビニエンスストア(CVS)業界が大乱戦だ。競合激化から閉店する店舗が出る一方で、新規にココストアが今春岡山地区に進出してくる。県内で150店の大台に乗ったCVS業界の実情をレポートした」(2月1日号4㌻掲載)

 ◆県下のCVS業界は1981年のローソン浜店を皮切りに、同年時点で5社が150店出店。88年後半からファミリーマートが急速に店舗網を拡大し、既存店舗の閉店、看板替えなど激化ぶりと、24時間営業による人手不足で本部の応援体制次第でさらに閉店が増えると予測している。

 ⑤「ザグザグ」チェーン展開 笠岡と岡山へ1号店

 「㈱ザグザグはドラッグストアのチェーン展開を計画。第一弾として、笠岡市富岡地区に『笠岡富岡店』を、岡山市奉還町地区に『奉還町店』を相次いでオープンする。県南部を中心に出店戦略を進め、3年後に20店舗体制を目指す」(7月21日号3㌻掲載)

 ◆同社は、元セガミメディクス㈱の取締役企画部長兼中四国本部長だった故・藤井孝洋氏が設立。医薬品30%、化粧品20%、日用雑貨類50%の店舗面積499㎡が基準で「楽しい店づくり」を志向し、急速に店舗網を拡大している。

 ⑥中国銀行、新CIが10月1日スタート

 「㈱中国銀行は新CIを発表した。創立60周年事業の一環となるもので、同行では10月1日から商号を『中國銀行』から常用漢字体の『中国銀行』に変更するのに合わせ、新CIを導入する。金融市場や金融制度の変化など環境が激変する中で、60周年を機に中国銀行のあり方、方向性を明示。統一したイメージで発信していく」(8月21日号3㌻掲載)

 ◆スローガンは「あなたに、あたたかく。」。「地域の未来の提案者」というコミュニケーションコンセプトに基づき開発したシンボルマークは中国銀行の頭文字「C」をデザイン化したもので、右の正方形が伝統をベースにした変わらぬハート、中央の「C」が時代と共感する知性と感性、左の大きな「C」が地域社会を象徴することなどを伝えている。ちなみに、新CI導入に伴う費用は約7億円だった。

 ⑦「チボリ」実現不可能の声も 余波は県や岡山市長選へも波及

 「デンマーク・チボリ公園を岡山市に誘致しようとする問題が、岡山県内の政財界関係者を巻き込んで政治問題化してきた。業務委託契約をめぐる疑惑はますます深まるばかり。このままいけば用地取得も不可能となり、年内がタイムリミットとされる工事着手など到底おぼつかない」(10月1日号4㌻掲載)

 ◆公園の企画誘致会社とプロデュース会社間の業務委託契約をめぐる“疑惑”がクローズアップされ、混迷の様相を強めるチボリ公園問題の詳報。知事、岡山市長、岡山商工会議所会頭など誘致キーマンをめぐる混乱は日増しにエスカレートし、市議会の百条委員会、前倒しの市長選で現職落選…とつながることになった。

 ⑧カバヤ小堀住研、CI導入し「エス・バイ・エル・カバヤ」へ

 「カバヤ小堀住研㈱は10月1日、CIを導入し、社名を『エス・バイ・エル・カバヤ㈱』」に変更した。Sは空間(SPACE)、Lは生活(LIFE)を表し、発想を従来のプラス思考からバイに転換し、空間と生活を掛け合わせることにより、無限大のビジネス領域の創造と、新しい生活価値の提案を目指した」(10月1日号15㌻掲載)

 ◆小堀住研㈱に合わせたCI導入。本社増築、RSKハウジングプラザへの新モデルハウスなど事業を急速に拡大し、90・12期に完工200棟、売上高45億円、5年後に100人体制で売上高100億円達成という目標を掲げた。

 ⑨大店法の運用緩和が引き金 天満屋グループの「サークルK」撤退の波紋

 「激戦の続くコンビニエンスストア業界で、サークルKを展開していた天満屋グループが、CVS事業から撤退した。天満屋グループでは業績不振による撤退ではないとするものの、業界筋ではさまざまな憶測も呼んでいる」(10月11日号9㌻掲載)

 ◆徹底理由として天満屋では、大店法の運用緩和で大型店の出店をペースアップするほか、グループ内で小型スーパーを展開する㈱天満屋ハピーマートなどとの競合懸念などを指摘。事実上サークルケイ・ジャパン㈱直轄になった既存店には、さっそくPOSが導入され、「本部が本腰を入れてきたら怖い」というライバル勢の感想を紹介している。

 ⑩源吉兆庵、台湾へ初の海外店舗

 「㈱源吉兆庵の台湾への出店がほぼ固まった。同社初の海外販売拠点となるもので、台湾でも本格的な和菓子販売店の進出は初めて」(12月1日号2㌻掲載)

 ◆同社初の海外出店に関する記事。価格設定や採用に戸惑う様子も紹介しており、この出店で培ったノウハウがその後の世界展開につながることになった。

本誌:2019年8月19日号 6ページ

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