WEB VISION OKAYAMA

連載記事岡山消費者動向分析

消費税増税

 “Nothing is certain but death and taxes.”イギリスの諺である。「死と税金以外に確かなものはない」と言う意味で、生きている限り私たちは税金から逃れられない。少子高齢化が極端に進む日本では、社会福祉費の負担が大きい。この費用負担をどうするかが大きな課題となる。所得に比例して支払う直接税であれば、これからの若い世代に対する負担が大きすぎるし、働く意欲を削いでしまう可能性がある。従って、老齢者も含めた間接税である消費税を上げることが一番合理的であろう。

 日本貿易機構(JETRO)の資料によれば、消費税とは少し異なるが同じ間接税の標準付加価値税率(VAT)は、主要国ではドイツ=19%、フランス=20%、イギリス=20%、イタリア=22%、スペイン=21%であり、ドイツを除けば20%を超える。日本は令和元年10月より現在の8%を10%に引き上げる予定である。恐らく近い将来は欧州並みの20%に引き上げるべきであろう。今回は消費税増税に対する岡山と全国の意識の違いについて調査した。

 令和元年10月より消費税の税率が8%から10%に引き上げられることについて、一年前の2018年5月調査時の認知度は52.1ポイントであったが、今年5月の調査では91.4ポイントに達した。1年間で認知度が約4割伸び、ほぼ全員が増税を意識している。切実な問題として捉えられていることが窺える。

 増税に対する対策として、値の張る商品の増税前の購入についても昨年度と比較して調査した。家電製品や自動車などについて購入時期を意識する人は今年度必ずしも増えているわけではないが、しかし、それぞれ45%や25%であり、これらの商品については消費者はかなり意識をしている。この消費者をどうすれば上手に取り込むかが売上拡大の鍵となる。住宅リフォームなどの大型商品についても今年度意識が高まっているので、こちらも大きな商機となる。衣料品やパソコンなどは昨年より少し落ちている。

 消費税増税前の「お買い物対策」の実施状況について、岡山では12.7ポイント、全国では19.6ポイントである。岡山より全国は約7ポイント上回った。全国では消費税増税の対策の意識は高い。増税前の買い物対策の未実施者について、今後行いたい買い物対策として岡山の人が選んだ項目は、「特売やセールを利用する」53.6ポイント、「ポイントサービスを利用する」37.3ポイント、「ディスカウントストアや100円ショップを利用する」22.0ポイントの順に上位を占めた。全国も同じ傾向であった。岡山・全国で最も差がひらいた項目は、「特に何もしない」岡山35.6ポイント、全国14.4ポイントで、岡山では何もしない割合が約20ポイント高い結果となった。

 消費税増税前に現在の物価が1年前に比べて上昇している実感について、「上がっていると感じる」は岡山で66.8ポイント、全国で66.2ポイントとそれぞれ同程度で、岡山、全国とも物価の上昇を感じている。

 いずれにしても増税は大きな影響を持つ。調査を綿密に行いどこに商機があるか真剣に検討する必要がある。

本誌:2019年6月17日号 11ページ

PAGETOP