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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

平成時代最後のお正月

 平成30年(2018年)は今まで自然災害が少なかった岡山県民にとって忘れがたい1年になりました。倉敷市真備地区で発生した未曾有の洪水では多くの人命が失われ、家は2階の天井まで水に浸かり軒並み廃屋と化しました。多くの方が住み慣れた我が家で新年を迎えることがかなわなかったことに深く同情いたします。

 年が明けて本年5月、いよいよ平成時代が終わり新天皇の時代です。そのせいか最近皇室を取り巻く、あることないこと下世話な話が週刊誌やネットでおもしろおかしく報道されていますが、いかがなものかと思います。皇室といえども国民同様の人格権があるはずです。

 昨今の秋篠宮家に対するバッシングはいささか度を越していると感じます。宮家の長女の結婚問題について当事者でもない人々があれこれ言う問題でしょうか。新たに即位される天皇皇后についても国民が小姑のような意地悪い見方をすることだけは慎まなければと思います。慣れないお立場ではだれしも最初から万事完璧になどできるはずがありません。

 譲位される天皇皇后両陛下が在位中、すべての国民のために祈り、1人ひとりの悲しみに寄り添われてこられたことに対し、日本国民の1人として私は大変ありがたく思います。全国の戦没者遺族、災害で苦しむ人々を訪ね、励まし続けられたことは平成という時代を共にした人々の記憶に永久に残るでしょう。

 私事になりますが、このコラムを書き始めたころ私はまだ50代半ばでした。それ以来、長い年月を両親の介護をしながら時々上海やバンコクに出掛けては急速に発展するアジアの風にふれてきました。それ以前の20代、30代のころは意識は常にヨーロッパに向き、40代のころはアメリカの文化に深く傾倒していました。そして今70代になって人生も残り少なくなってきたことが実感されるこのごろやはり日本のことが一番おもしろく感じられるようになりました。

 最近古代史の研究がすすみ、古事記、日本書紀以前にも存在していたらしい歴史のことや中国から漢字が伝わる以前の日本に存在していたという文字などが公然と議論されるようになりました。古代史が全面的に書き換えられる日が来るかもしれません。とりあえず今年は母の故郷、新潟県各地にある縄文時代の遺跡めぐりなどしてみようと思います

本誌:2019年1月1日号 92ページ

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