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連載記事岡山消費者動向分析

岡山市民の防災意識2

 前回岡山市に限定して明治以降資料として残っている災害状況をまとめた。18回の大きな災害があり、平均すると8年強に一回大きな自然災害が襲ってきている。この内二回は南海トラフの地震の影響なので、これを除くと岡山は10年弱毎に洪水の被害に遭っている。吉井川と旭川が流れ込んでいる平野なので致し方ないとも考えられる。しかし、10年に一度というのはかなりの頻度である。必ずしも岡山は「安心・安全」の町ではないことを自覚すべきである。今回は防災についての意識を探ってみる。

 岡山市民の防災意識は全国に比べるとやはり低い。大災害に対して「とても意識している」「やや意識している」は、岡山は54.6%、全国は61.2%であり、約7%の開きがある。

 では実際の大災害への備えはどうであろうか。「大災害」に対しての備えとして、「日用品・水・食料品などの備蓄」「避難場所や避難所の確認」「ハザードマップの確認」が順に上げられている。「保険加入」や「家具や家電等の転倒・落下防止」などは岡山と比べて全国では目だって多い結果となった。全ての防災対策の備えで、岡山よりも全国のほうが意識が高く、危機意識の違いが感じられる。岡山市民ももっともっと災害に対して備える必要がある。

 では、どのような災害に備えているのだろうか。「地震」への備えが全国でも最も多いが、岡山の「地震」への備えは18.3ポイントも低い結果となった。今回の洪水のためか、洪水への備えは岡山の方が全国より7%くらい高くなっている。今回の洪水でこれだけ被害が大きかったので、もう少し経って同じ調査をするともっと意識は高まっているかも知れない。
 
 防災イベントへの参加経験は、岡山のほうが全国に比べて5.5ポイント低い結果となった。防災イベントへの参加意識が高い人は一割程度しかいない。今後南海トラフの地震が想定されており、もっと市民の意識改革をして防災イベントへの参加を促し、実際に避難するための行動を身を以て体験しておくことが重要である。南海トラフの地震に見舞われた和歌山県JR紀勢本線「湯浅駅」から歩いて数分のところに浄土宗・深専寺がある。安政元年(1854年)の地震と津波の教訓として下記の石碑が残されている。長文であるが、その最後はこのように締めくくられている。

 「火用心をいたし 津波もよせ来へしと心え かならず濱邊川筋へ逃ゆかず 深専寺門前を東へ通り 天神山へ立のくべし」 

本誌:2018年11月19日号 11ページ

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