WEB VISION OKAYAMA

連載記事イマドキ大学生が社長に聞きたいコト!

BtoBホールディングス 「欲望」実現へ思い強まる

  • 岡山大学ベンチャー研究会 古市稔基さん

 大学生が地元企業の社長にインタビューする「イマドキ大学生が社長に聞きたいコト!」の第7回は、岡山大学ベンチャー研究会のメンバーが、通信機器販売などの㈱BtoBホールディングス(岡山市)の仁科慎太郎社長を取材しました。企業経営者の家に生まれながら、自分の人生を自分で切り開こうと起業の道を選んだ仁科社長の言葉は学生たちの胸にどのように響いたのでしょうか。

 BtoBホールディングスは法人に特化した企業だ。法人向けのコピー機の導入、集客・顧客管理の簡素化支援など様々な形で企業を支援している。また起業家を応援するためのサムライスクエアも運営している。今回、仁科慎太郎社長を取材して最も強く感じたことは「欲望」だ。欲望、言い換えるならば目標である。

 仁科氏はこの話をする際に、マラソンでのたとえ話をしていた。「マラソンも目標があることで熱意をもって行動することができるし、具体的な計画を練っていくことができる」というものである。起業する際、世界でビジネスをしたいという思いを持っていた仁科氏は、自身のこれからの30年の計画を立てたという。そして現在も精力的に活動し会社を大きくしている。

 この考えはBtoBホールディングスにも反映されている。同社では完全にクリアで厳格な評価制度が存在するらしい。目標を明確にすることで社員のモチベーションを上げることを狙っている。完全な結果主義のため、モチベーションが続かずに辞めてしまう社員もいたらしい。しかし一方で、高卒の30代で執行役員にまでなった人もいる。服装も自由だし、社員がバーベキューを行う際には、金銭的に支援することもあるらしい(仁科氏はあまり参加されないらしいが)。そういったこともあってか、現在では離職率も下がってきているという。

 そんな仁科氏も初めから強い欲望があったわけではない。高校を卒業してからは、当時流行っていたという語学留学でニュージーランドへ。そののちアメリカの短大に入学したものの勉強はあまりせず、親からのお金が続く限り遊んでいたらしい。カジノで借金を作り、その借金を返すために学校に行かずに1年半バイトをしていたこともあったという。日本に戻ってからも親が経営するグループの会社に入って働いていた。そこで、社会のことや経営について学ぶことはできたが、大きな目標や自由はないと感じたらしい。30代になり、これからの人生について考えたとき、このまま決められたことを決められたように行っていては幸せになれないと感じ、起業するにいたった。

 仁科氏はこんなことを言っていた。「缶コーヒーからスマートホンまで、人が欲しいという欲望を持つことでできた」。

 「現在、夢の無い学生が存在する。安定ということのみを求めて公務員になろうという学生もたくさんいる。しかし、今一度、将来の夢や目標という欲望について考え、探してみてはどうだろうか。その結果、起業家になりたいのならば起業家に、その他の職業ならばその他の職業に就き、熱意を持って行動すればよい」と語っていた。

 私は微糖の缶コーヒーが好きだし、スマートホンには大変お世話になっている。人の欲望は、他人の生活を豊かにすると思う。取材を終え、世界人口76億人のうち、一人でも多くの人々が欲望を持って行動し、実現していってほしいと感じたし、私も自分の欲望を実現するための計画づくりと実現のための努力を惜しまずにしていこうと思った。

経済学部3年 古市稔基さん

 ㈱BtoBホールディングスは、岡山大学の起業サークルなどベンチャー企業支援を手掛けていることから興味があり、取材先に選んだ。

 仁科社長の話からは「欲望」を強く感じた。企業経営者の家庭に生まれながら「物事を自分で決められずに生きるのは不幸せ」と起業するハングリー精神の持ち主で、事業で生じた利益はできる限り社員に還元する経営方針にも感心した。

 自分にとっての「欲望」は、もうかる農業の仕組みを作ることだ。中学生のころから興味を持ち始め、徐々に具体的なイメージができつつある。今後も農業ベンチャーでのインターンなど経験を積み、自分の「欲望」を実現したいという思いが、今回のインタビューを通じて一層強くなった。

BtoBホールディングス概要
代表:仁科慎太郎
所在地:岡山市北区駅前町1-8-1
設立:2006年8月
資本金:9000万円
従業員:55人


本誌:2018年9月10日号 7ページ

PAGETOP