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連載記事なんでもQ&A[経営]

M&Aの「のれん」

Q M&Aで「のれん」という言葉を耳にします。詳しく教えてください。

純資産を上回る価格で買収した差額

A 「のれん」とは企業が買収先の純資産を上回る価格でM&Aを実行した際に生じる差額のことをいいます。言い換えると買収対象会社を高い対価で買収するほどのれんの金額は膨らみます。日本企業の「のれん」はこの10年で2.3倍になっていると言われています。のれんが増えた直接の原因は、国内市場が成熟化していく中で、海外企業の買収を通じて規模を拡大していくクロスボーダーM&Aを行う日本企業が増加していることによります。ソフトバンクグループは2013年に米携帯大手スプリントを、16年には英半導体設計アーム・ホールディングスを買収した結果、現在では4.3兆円ののれんを抱えています。また今年5月に武田薬品工業がアイルランド製薬大手シャイアーの買収に基本合意しましたが、この案件で約3兆円ののれんが発生すると言われています。

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本誌:2018年7月9日号 29ページ

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