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[知的財産]同一商標の複数登録の更新費用

 Q:弊社は、全て同じ商標に関する複数の商標登録を持っています。具体的には、商品「菓子」の商標登録1、商品「調味料」の商標登録2 、そして商品「茶」の商標登録3の3つの登録です。これらの更新費用がかさんで困っているのですが…。

 A:商標登録は、10年毎に更新することで商標権を存続させることができます。更新の費用は、更新のための印紙代A(区分数× 38,800 円)と、代理人を使用する場合には代理人手数料B と、を要します。なお、商標の登録分野(指定商品、指定役務)それぞれは第1類~ 第45類の45個の区分に分類されますが、区分数とは、この登録分野(指定商品、指定役務) が分類される区分が何個かということです(従いまして区分数は1~45)。貴社の商標登録1~3のいずれも、第30類に属する商品「菓子」、「調味料」、「茶」に関する区分数1の登録ですので、印紙代A(38,800 円)と代理人費用B とを各々の登録についてお支払いになっていると考えられます。

 ところで、商標の登録は、1の商標は1の登録で必要な登録分野全部を区分数にかかわらずカバーすることができます。従いまして、ご相談の例では、商品「菓子、調味料、茶」に関し、1 の登録とすることで、10年毎の更新費用は印紙代A(38,800 円) と代理人費用Bとの合計で足ることになります。代理人費用Bが商標登録1件当たり同じ額であれば、(印紙代A(38,800 円) + 代理人費用B)×3であったものが、3分の1の費用で済みます。この新しい登録をするには、別の費用を要しますが、通常、その費用を差し引いても経費の削減が可能です。また、同じ商標を異なる区分に関し登録している場合(例えば、商品「菓子」( 第30類) の商標登録1、商品「果実」( 第31 類) の商標登録2 、そして商品「ジャム」(第29類)の商標登録3)であっても、商品「菓子、果実、ジャム」に関し1の登録とすると、(印紙代A ( 38,800 円) + 代理人費用B ) × 3であったものが、(印紙代A ( 116,400 円) + 代理人費用B)となり、2 件分の代理人費用を削減することができます。

 このように、同じ商標に関する複数の登録をお持ちの場合は、それをまとめて1の新しい登録とすることで、更新費用を削減することができますので、ご検討ください。

本誌:2017年8.21号 25ページ

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