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連載記事マネーの道しるべ 17

投票という政治参加

  • 森康彰氏

 僕は、原子力発電所を嫌悪しているけど、そりゃまぁ、しょうがない。多感な時期に岡山を代表するミュージシャン、甲本ヒロトが「チェルノブイリには行きたくねぇ。あの娘とキスがしたいだけぇ」と歌っていたし、King of rock’n’rollの忌野清志郎がエルヴィス・プレスリーの名曲にのせて、反原発を歌って発売中止になったりした。そんな2人の歌を繰り返し聴きながら成長したものだから。ましてや、福島県の現状を受けて村上春樹がカタルーニャ国際賞のスピーチで反原発を訴えたりすると、原発のない日本というものを模索できないものかという心情になるのです。これまた、村上春樹の小説はすべて読んできた人間としてはどうしようもない。けれども、甲本ヒロトも忌野清志郎も村上春樹も、したがって当然、僕も、今すぐ原発を止めるべきだなんて言ってもないし、次の選挙では原発を反対している政党を支持し、投票しようとも思っていない。

 原子力発電所の問題は政治的な問題かもしれないけれど、政治というのは原子力発電所の問題だけではないし、そもそも、そんな単純な話じゃないことぐらい分かっているからだ。それに選挙の時、TPPへの参加を反対していた政党が実際に何をしたか、消費税増税反対をうたった政党が何をしているかも僕たちは良く知っている。選挙の前に政党がしゃべることなんか票を集めるためだけのざれ言。

 日本国民の成人全員が投票権を得て随分と月日が経ち、今日、18歳から投票権を得られるようになった。投票するために必要な情報の取り方を見直す時期がきているのかもしれない。イギリスが国民投票でEUを離脱することになったのは対岸の火事ではないはずだ。さて、今日は7月3日。今回の選挙結果は僕たちにどんな未来をもたらすのでしょうか。僕に音楽の才能があれば投票の歌でも歌うのですが。

●森康彰● 2年間、保険代理店に勤めた後、2008年に保険コンサル会社㈲e.K.コンサルタントを設立。2014年に東京支社を設けるなど、首都圏へも業務を拡大中。 敬愛する人物は、稲森和夫、立川談志。

本誌:2016年7.25号 14ページ

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