WEB VISION OKAYAMA

インタビュー・対談岡山放送㈱社長 中静敬一郎氏

感動与えるコンテンツ発信 ミルン生かす新モデル確立

  • 中静敬一郎氏

 OHK岡山放送(岡山市)の社長に、6月30日付で、前㈱産業経済新聞社論説委員室論説委員特別記者の中静敬一郎氏が就任した。若者を中心とするテレビ離れ、ネットとの競合が厳しさを増す中、イオンモール岡山内に開設した「まちなかスタジオ ミルン」を生かした番組制作、地域活性化にどのように取り組むのか。新聞業界から20年ぶりにOHK社長に就任し、張り切る中静氏に抱負を聞いた。

社長就任から1カ月余り。OHKの印象は。

 先日開催された「うらじゃ」ではOHKの若手社員による踊り連の旗振り役を務めたが、元気で明るく、すごくシャープな感覚を持った社員が多いというのが第一印象。ほめ過ぎかもしれないが、素晴らしい仲間たちと一緒に仕事ができるのはすごくうれしいことだと思っている。

テレビ業界の現状について。

 スマートフォンが普及しテレビを観ない若者が増えており、「OHKを観ないとやばい」と感じてもらえるように努力することが私の仕事だと思っている。テレビも新聞と同じで、人に感動を与えることのできるコンテンツが勝負。岡山・香川には歴史的にも文化的にも素晴らしい素材がたくさんあり、ある程度時代をさかのぼることで、今日考えなければならないテーマの手掛かりになるものがあるはずで、それを見つけて地域の活性化・発展にうまく生かしたい。

まちなかスタジオ ミルンをどう活用していくか。

 放送収入は大切だが、ローカルのテレビ局にとって放送外収入を見つけることが重要になっている。イオンモール内にミルンという“武器”はできているわけで、これを生かした新しいビジネスモデルを確立することが次の課題だ。宮内正喜前社長からは「いつも何かやっているな、という存在感のあるテレビ局を目指してほしい」と言われており、会社の垣根を超えた地元テレビ局相互の番組出演など、地域に役立てるように協力できる分野をもう少し増やしていきたい。

中静カラーをどう打ち出す。

 社長就任に当たり、社員には「常に挑戦者たれ」「地域に活力を与えてエリアを元気にする」「ジャーナリズムとして信頼を高めていく」―という3つのことを話した。信頼を高めるためには公平・公正さが重要で、謙虚さやバランス感覚を磨くことなど、ある意味当たり前のことをみんなと一緒になって実現していくのが私のやり方で、決して激変ということではない。社員それぞれがストーリーをつくり、それを私がサポートし、大きな流れとしてエリアの発展につながるようなものにしていきたい。まだ全体像が見えていないところもあるが、少し落ち着いたら社員1人ひとりを社長としてインタビューしたい。

新聞記者時代の思い出。

 政治記者が長かったが、竹下政権発足時に小沢一郎官房副長官を担当した。内向きなところのある人で信頼関係を築くのは結構大変だったが印象深い思い出だ。また、防衛大学校で安全保障について2年間勉強させてもらったことも自分にとって大きな財産になった。論説委員長として独自の憲法改正案、日米安全保障条約改定案の策定プロジェクトに携わったことは、いろんな意味で新聞記者冥利に尽きる。

岡山の印象について。

 妻の父方のルーツが岡山市で、出身の新潟とはおいしいコメや酒、水に恵まれていることなど共通点も多い。岡山に初めて来たとき回送中のバスに「すみません回送中です」と表示されていたのがとても印象的だった。旧閑谷学校、大原美術館、直島など訪れてみたいところはたくさんあり、特に瀬戸内海の活用は大きなテーマになると思っている。

●プロフィル
 新潟県出身。早稲田大学政治経済学部卒。1975年㈱産業経済新聞社に入社し、政治部長、論説委員長などを歴任。趣味は映画観賞、読書、ゴルフ。岡山には単身赴任で、毎朝の旭川沿いの散歩で健康管理に努めている。65歳。

本誌:2015年8.24号 21ページ
関連リンク:OHK

PAGETOP