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[知的財産]商標の指定商品等の広範な指定

 Q 商標登録出願時の指定商品及び指定役務を1区分内で多数記載したら、商標の使用又は使用意思があることに疑義があるとの拒絶理由が通知されましたが…。

 A 商標の出願料及び登録料は、出願願書に記載して指定した商品及び役務(以下、商品等)の区分数によって決まります。商標を使用する商品等は第1類~ 第45類の45個の類に分類されており、指定した商品等がその45個のうち何個に属するかを区分数といいます。同じ区分数であれば、指定する商品等の数に関係なく、同じ料金(印紙代)ということになります。

 しかし、使用しない商品等にも商標権を取得すると、他人は商標使用が不当に制限され迷惑です。このため広範に商品等を指定すると、それら商品等に関し、商標使用の前提となる出願人の業務の確認により、商標の使用又は使用意思を確認することになっています。具体的には、(1)1区分内において8以上の類似群コード(以下、類似群)に該当する商品等を指定している場合か、(2)類似の関係にない2以上の小売等役務(第35類の「(商品名称)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と記載されるもの)を指定している場合であれば、商標使用又は商標の使用意思があることに合理的な疑義があるとして拒絶理由が発せられます。

 この拒絶理由(1)及び(2)に対しては、少なくとも類似群ごとに、(a)指定している商品等に関して事業を行っていること(出願した商標を使用していることは必要とされません) を証明する証拠(例えば、①印刷物(新聞、雑誌、カタログ、ちらし等)、②店舗及び店内の写真、③取引書類(注文伝票、納品書、請求書、領収書等)等)を提出するか、(b)概ね出願後3~4年以内に商標の使用を開始する意思を示す事業計画書及び使用意思を明記した文書を提出して対応します((a)と(b)とを併用することも可能です。)。また、(a)や(b)の対応をすることなく、(1)及び(2)のいずれにも該当しなくなるように商品等を削除(手続補正)しても結構です(この場合、削除する商品等に関しては削除と同時に別出願として分割出願し、権利化することもできます。)。

本誌:2015年7.13号 31ページ

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