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連載記事人材育成のタネ 18

新入社員は何を考えているのか

  • 竹本幸史氏

 毎年この季節になると「今年の新入社員は・・・」という話題が世間をにぎわせています。実際、新入社員が何を大切にして働きたいと思い、どんな期待と不安を持っているのかを弊社主催での新入社員研修において意識調査を実施しました。

 新入社員の期待や不安を明らかにすることを目的に、5つの質問について当てはまるものを最大3つまで選択してもらいました。回答者数は115人です。次の表がその結果です。これを基に、上司は新入社員に対して、どのように接する必要があるのかを考察したいと思います。

Q.あなたが上司に期待することはなんですか

選択肢 2015年 2014年 2013年

相手の意見や考え方に耳を傾ける 48.1% 48.9% 46.4%

一人ひとりに対して丁寧に指導する 36.1% 32.8% 32.8%

言うべくことは言い、厳しく指導する 35.8% 33.7% 38.1%

仕事に情熱を傾ける 30.0% 31.9% 35.0%

好き嫌いで判断しない 29.0% 29.5% 30.7%

職場の人間関係に気を配る 25.8% 27.6% 26.7%

周囲を引っ張るリーダーシップ 22.8% 23.5% 24.8%

よい仕事を褒める 20.1% 18.8% 21.4%

仕事がバリバリできる 13.0% 12.5% 10.5%

ルール・マナーを守り清廉潔白である 11.0% 9.5% 9.5%

部下に仕事を任せる 6.0% 5.9% 5.8%

 上司として話をきちんと聞く姿勢や丁寧な指導は求めるものの、仕事への情熱は期待していないというクールな傾向がうかがえます。また「周囲を引っ張るリーダーシップ」もあまり求められていないことから、自らの情熱やリーディングの力で周囲を引っ張るようなタイプの上司は、今の新入社員にフィットしにくいといえそうです。

 弊社で実施した研修でも「教わっていないことはできない」という内容の発言が聞かれます。また講師に対して「細かい点まで丁寧に教えてほしい」という声が多くありました。ただ講師がやや強めに問題点を指摘したりすると、意気消沈してしまうような新入社員も見られました。上司としては新入社員の配属後すぐに厳しく指導するのではなく、まずは新入社員の意見を聞き、理解を示すことが必要といえそうです。また、指導する時も自身の思いや手腕で引っ張るのではなく、新入社員の理解度に応じて指摘することが重要となるでしょう。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走中。くらしき作陽大の非常勤講師も務める。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中。

本誌:2015年6.1号 18ページ

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