WEB VISION OKAYAMA

連載記事

[知的財産] 地域ブランドの出願人拡大

「備前焼」等のような地域名称と商品名を連ねた地域ブランドの商標登録出願人が拡大されたのでしょうか・・。

A : 商工会議所、商工会、N P O も可

地域の特産品等を他の地域のものと差別化し、有利に事業展開を図る地域ブランド作りが活発にされています。このような地域ブランド作りにおいては、地域名称と、商品・役務( 以下、商品等) の名称と、を連ねて書いた商標( 地域ブランド名) は、商品等と地域との関連性をお客様に認識していただくための重要なものです。しかし、一般的な字体により書かれたこのような商標は、誰の商品等であるかを示す商標本来の力( 自他商品等識別力) が弱く、更に一部の者に独占させるとその他の者が迷惑することから、① 商標が全国的に有名( 著名) になった場合や、② 事業協同組合等の特別の法律により設立された組合( 例えば、事業協同組合、農業協同組合、漁業協同組合等) が出願し、その組合やその構成員が使用することで一定程度の周知性を獲得した場合を除き、商標登録されませんでした。この② が、平成1 8 年4 月に始まった地域団体商標制度です。この地域団体商標制度② においては、① のように全国的に有名( 著名) なレベルまでは要求されず、一地方での有名性を獲得していれば足りることから、ブランド作りの早い段階から商標登録が可能となり、現在数多くの登録がなされています( 全国では現在5 5 0 件以上)。

ところで地域ブランド作りやその普及には、事業協同組合、農業協同組合及び漁業協同組合等ばかりではなく、商工会、商工会議所及びN P O 法人( 特定非営利活動法人)も主体的に関与することがありますが、これら商工会、商工会議所及びN P O 法人はこれまで地域団体商標の出願人になれないため地域ブランド名の保護をうまく受けることができないこともありました。そこで、平成2 6 年8 月1日から、商工会、商工会議所、N P O 法人及びこれらに相当する外国の法人も地域団体商標の出願人となれるよう法律改正がなされました。

このように地域ブランド名の商標出願人として、従来の「事業協同組合、農業協同組合及び漁業協同組合等」に新たに「商工会、商工会議所、N P O 法人」が加わることで、地域ブランド名をうまく保護し、ブランド化を円滑に図ることが可能になるものと期待されます。

笠原特許商標事務所
弁理士・所長
笠原 英俊氏
岡山市北区野田2-7-12
TEL086-245-0440

本誌:2014年11.10号 21ページ

PAGETOP