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驚異的に若返った視力

 人間だれでも年を取ると目の老化に悩まされるものです。私は20代の中ごろから軽度の近視になり、映画館や車を運転するときなど眼鏡をかけていました。当時の免許証には“眼鏡等”という記載がありました。また乱視も併発していて夜三日月を見ると三日月が4つか5つ、ずれて重なって見えていました。

 その後40代終わりごろから老眼が始まりました。もともと近眼だったので老眼がそれを打ち消し、眼鏡がなくても遠くのものはよく見えるようになり、逆に地図や辞書の細かい字が見えにくくなりました。普通ならここで遠近両用の眼鏡を考えるところです。

 しかし、眼鏡を購入することもなく視力に不便を感じながら過ごしているうちにだんだん目がよくなってきたのは驚きでした。長年免許証に記載されていた“眼鏡等”の条件も外れました。そして65歳の現在、遠くの景色もよく見えるし、パソコンや文庫本の文字はもちろん、スマホの極小文字も楽に読めます。

 遠近ばっちり、視力に関する悩みゼロ。人間の生理的老化現象に反する奇跡が自分の目に起きたのです。私のような例がほかにもあるのかどうか文献を調べていないのでよく分かりませんが、たぶん医学の常識に反する珍しいケースでしょう。

 目が焦点を合わせるためにはレンズである水晶体が弾力性を保ち、水晶体の厚みを調整する毛様体筋が俊速で自由に緊張、弛緩しなければなりません。子どもや若い人の目はそのようにできています。 

 老眼とは水晶体や毛様体が老化して固定焦点化する現象ですが、遠近ともにぴしゃりと焦点が合う私の目は驚異の若返りをとげたということになるでしょう。もちろん手術や視力アップのための怪しげなトレーニングはいっさい受けていません。

 ではなぜそんなミラクルが起きたのか?“眼鏡をちゃんとかけなかったから”という以外思い当たることがありません。夜寝付けないとき暗闇の中でスマホを目に近づけて1時間ぐらいニュース記事を読みます。ドライブにもよく出かけます。つまりは目をよく使っているから健康な視力がよみがえったのでしょう。使わない機能はたちまち衰えます。視力において実現したことがなぜ私の脳味噌に起きてくれないのか?分かっています。使わないからです(笑)

本誌:2014年6.9号 17ページ

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