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岡山人による2泊3日の岡山市内観光

 岡山市で生まれ、岡山で高校まで過ごし、53歳のとき両親の介護のためにまた古里の土地に帰ってきてもう丸13年になります。日常生活に介護が占める時間が長く、岡山市に住んでいながらこのまちをゆっくり味わうことができません。

 むしろ年に何回か出掛けるバンコクや上海の方が短い滞在でも目一杯動き回るので私にとって身近な都市という感じがします。ところが先週両親とも入院したので心配な状況ながらも自由な時間を手に入れることができ、週末大阪の友人を呼び、片づいていない自宅マンションを避け、市内のホテルに2連泊して都市としての岡山を楽しみました。

 金曜日の夜、幸町の市立図書館近くにあるイタリアンの「タパス」で遅い夕食を食べました。この店は以前城下にあったのですが、西川沿いの現在の場所に越してきて以来初めて入ってみました。前菜盛り合わせ、日生の牡蛎の香草焼き、ヒレ肉のステーキ、パスタとどれもおいしく、日ごろは何かと店の料理に文句を垂れる大阪の友人も大満足でした。

 翌、土曜日は午前中オリエント美術館で常設展をみました。日本のしかも岡山にこれだけ貴重な古代遺跡の発掘物があることが奇跡のように思えます。美術品でも学術標本、資料でも個人が蒐集したものは蒐集家がなくなったあと無惨に散逸することが多いものですが、オリエント美術館は安原真二郎氏から資料の寄贈を受け、岡山市が建物を建て運営管理をしています。これは岡山の文化力の象徴的美術館だと思います。

 美術館を後にして後楽園に行きました。真冬の庭園は観光客もまばらでかえってシンとした情緒があって、こういう時期の後楽園も捨てがたいものがありました。丹頂鶴のケージでは中国からの女性観光客が熱心に丹頂鶴の来歴を案内の人から聞いていました。まだ日中国交が回復していなかったころ岡山ゆかりの中国の政治家であり文学者の郭沫若氏から寄贈を受けた歴史があります。

 この日の夜は若者でにぎわっている居酒屋で刺身やまたまた日生の牡蛎料理などたらふく食べました。大阪の友人の話では岡山の料理店は味付けがいい上に一品の量が多いと感想を述べていました。

 岡山に住んでいながら2泊3日の岡山探訪を堪能した週末になりました。母の退院もまもなくです。

本誌:2014年1.27号 13ページ

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