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[経営] 事業承継支援策

Q:事業承継に関する支援策があると聞きましたが、概要と活用ポイントを教えて下さい。

A:納税猶予・民法特例・金融の支援策に注目!

平成24年10月、中小企業庁より、事業承継に関する支援策を紹介するリーフレット(4種類)が公表されました。利用にあたっては、経済産業大臣の事前確認が必要な場合があり、早めの検討・対応が必要です。

1.税制版(相続税・贈与税の納税猶予)

(1)制度の概要:①相続税の納税猶予:後継者(相続人等)が、相続等により、経済産業大臣の認定を受ける自社株を先代経営者(被相続人)から取得し、経営を継続する場合、後継者が納付すべき相続税のうち、相続した自社株(後継者が既に保有する株数を含め発行済株式総数の3分の2まで)の80%部分の相続税が納税猶予されます。②贈与税の納税猶予:後継者(受贈者)が、贈与により、経済産業大臣の認定を受ける自社株を現経営者(親族)から全部又は一定以上取得し、経営を継続する場合、後継者が納付すべき贈与税のうち、自社株(対象株式数は上記①と同様)に対応する贈与税の全額が納税猶予されます。

(2)活用のポイント:納税猶予を受けるため、及び、続けるための要件・手続が定められており、要件を満たさなくなった場合は納税猶予額の全額又は一部の納付が必要となるため、慎重な検討・対応が必要です。

2.民法特例版(遺留分の民法特例)

(1)制度の概要:一定要件を満たす中小企業の後継者が、現経営者から贈与を受けた自社株について、①遺留分算定基礎財産から除外(除外合意)、又は、②遺留分算定基礎財産に算入する価額を合意時の時価に固定(固定合意)することができます。当該特例を利用するには、推定相続人全員の合意を得たうえで、経済産業大臣の確認に加えて家庭裁判所の許可が必要です。

(2)活用のポイント:除外合意は、相続紛争や自社株の分散を防止できます。固定合意は、株価の上昇による想定外の遺留分の主張を防止できます。

3.金融版(融資・保証制度)

(1)制度の概要:一定要件を満たす中小企業を対象に、①日本政策金融公庫等の低利融資制度や、②信用保証制度(通常の保証枠とは別枠)があります。

(2)活用のポイント:自社株取得に伴う買取り資金・納税資金にも使えます。

詳細は中小企業庁HPをご参照下さい。

税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201- 1211

本誌:2012年11.5号 21ページ

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