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「B型はなぜか、お腹が痛い…」

 サナダムシを恋人とし彼女たちを自分のお腹のなかに飼ったことがあるユニークな免疫学者、藤田紘一郎先生がまたまたトンデモ本を上梓しました(三五館、2011)。いやトンデモ本というのはいわれなき中傷で、先生によると血液型は人間の免疫システムと密接な関連があるとのこと、いわゆる「血液型占い」などとは一線を画すもの、だそうです。

 先生が特に関心をもっているのはB型の血液型で、B型は腸が弱く、サルモネラ菌や大腸菌に対する抵抗力がほかの型の人に比べ劣っていて、お腹をこわしやすい。このことは科学的に実証されているそうですが、私自身、幼少期から大学を出るころまですぐに下痢してガリガリにやせていたことが思い起こされます。

 独創性に優れる反面、好き嫌いが激しく気まぐれ、協調性がない、追い込まれないとやる気がでない、などいわゆるB型性格も免疫学的に説明がつくそうです。そして、そもそもこうしたB型のルーツは一カ所に定住しない遊牧民に由来し、定住農耕民に多い几帳面で融通がきかないA型はB型の最大の天敵だと先生は力説します。

 実際問題、私には2歳年上の兄がいますが、A型の兄はまさに私の天敵です。親の介護をめぐって兄は手抜きなどしたくてもそんな才覚はなく、応用動作や機転をきかすことがまったくできません。寝たきりの母の部屋が乾燥するのを防ぐために加湿器を置いていますが、雨の日でも加湿器がフル稼働しています。

 母に飲ます薬も、兄は医者の処方通りきちっとしていますが、私は母の体調を見て日によっては薬の量をさじ加減することがあります。私の行動は兄にすれば「正気の沙汰とは思えない」ということになります。

 天敵A型のことはともかく、B型のルーツは果てしない大草原を疾駆する遊牧民です! 介護生活に息が詰まり、年中「旅に出たい」とため息をついている私ですが、深夜少しでも時間があると意味もなく車を走らせて夜明けの宍道湖を見ては満足し朝帰りしたりします。

 夢は蒙古かチベットか、この次中国に行くときは、上海からウルムチあるいはチベットのラサまで延々50時間の列車旅行をしたい、「遊牧民の血が騒ぐ」、などとすぐにその気になってしまうところは典型的なB型の思考・行動パターンですね。

本誌:2011年11.28号 12ページ

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