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[経営] 社内不正防止と内部統制~その1

Q:最近、我が社で社員の不正が発覚しました。不正を防止するための内部統制について教えて下さい。

A:内部統制制度の確立を。

1.従業員不正の主な手口は以下のとおりです。
①レジ現金、備品、商品等を盗む、②売上記録抹消又は売上過少記帳し差額着服、③経費水増し請求、仮払金私的転用、④にせ領収書発行、架空貸倒処理で代金着服、⑤月中で一部預入金し月末でつじつま合わせ、⑥虚偽経費支払、水増し請求書支払いなどです。

2. ①不正調査の流れと②処分の種類:①「不正の範囲・規模予測→書類・会計記録等客観証拠収集→他人から情報収集し書面化・署名→十分な客観証拠を元に本人面談→自白聴取し内容書面化・署名入手」の手順。②社内処分は「けん責、減給、出勤停止、諭旨解雇、懲戒解雇」、法的には「刑事・民事訴訟」等となります。

3.内部統制確立のポイント。:①職務分掌の徹底:1つの職務を2名以上に分掌し不正防止。「営業と請求書作成・発送」、「発注と支払」、「現金管理と経理」等。②定期的な人事異動:不正がいずれ発覚する様に牽制、また長期休暇も有効です。③売掛金管理を徹底:売上代金着服等の不正防止には、領収書管理と滞留債権管理の徹底が重要です。滞留債権督促ル-ルの徹底、定期的な売掛金残高確認を行うべきです。④支払稟議体制の確立:経費事前承認制度や支払報告書による承認など上司による承認制を徹底。⑤一定額以上の現金は会社に保管せず:不正防止の為、売上代金は定期的に銀行預入、手持現金は一定額のみ保管。レジシ-トは各店舗で毎日現金と照合、さらに本社は預入金と各店舗レジシ-トの照合チェックをする必要があります。

4.各業務活動における内部統制の具体例。
(1)経理部門:①現金取扱者と仮払申請書の承認者を分ける、②定期的な現金実査と上司チェック、③小切手取扱者と小切手押印者を分ける、④未使用小切手帳・印鑑等は厳重保管、⑤受取手形・支払手形記入帳を作成し上司が承認、⑥書き損じ手形・小切手は保管、⑦定期的に当座照合表を入手、当座勘定差異調整表を作成、⑧売掛金回収は銀行振込を原則とする、⑨連番の自社専用領収書を作成し厳重管理するなどです。

次回は(2)販売・購買・在庫管理の内部統制例の解説です。

税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2011年7.11号 25ページ

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