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連載記事

野焼き

 従弟からかなり広い面積の休耕田を借りうけ野菜や果物を作っていたのですが、ここ4、5年両親の介護が忙しくなったのに加え、野菜作りに以前ほど情熱を燃やすことができなくなって草や雑木が繁茂するのにまかせていました。

 荒れ果てた田んぼについに近隣から苦情が出てきたので9月中旬ごろ、まだ暑いさなか草刈りを始めました。

 またたく間に伐採した木々の枝や刈り払い機でなぎ倒したセイタカアワダチソウの山がいくつもでき、その処理について岡山市の廃棄物担当課に相談しました。

 市の説明では樹木は直径12cm以下のもので長さは60cm以下に切ったものを束ねて可燃ごみの日に出すようにとのことでした。気が遠くなるような話です。庭木の剪定枝ならともかく2反の田んぼから出た草木は並み大抵の量ではありません。近所の人や農家の友人などとも相談した結果、田んぼで野焼きするしかないという結論に至りました。

 ところが最近野焼きに対して行政や警察の対応が厳しいといううわさがあり、とりあえず消防署に相談してみました。消防署は当然のことながら火災防止という観点から物事を考えていて、燃やす場所、日時、消化対策、連絡先等を届ければOKということでした。

 そして、消防署のお墨付きをもらった上で煙が届きそうな近隣の人に野焼きをさせてもらいたい旨お断りして火をつけました。9月の残暑でカラカラに乾いた草や木の枝が快調に燃えていきます。火というものは形あるものをことごとく焼き尽くしていき、心の中にあった憂さやモヤモヤ、ストレスまでいっしょに燃やしてくれます。

 と、ここまでは調子良かったのにやはり来ました、ミニパトカーが。「近隣の方から苦情がきています」

 「近所の方にはちゃんとあいさつしているし、消防署にも届け出ているのですが……」

 消防署に届けてあるというのが効果あったのか、警官は現場を確認し、私の名前や住所・連絡先を聞いただけですぐに帰りました。やれやれです。

 再度市役所に野焼きは法律違反なのかお尋ねしたところ、農業、林業、漁業に伴うものは例外的に認められているが、近隣から苦情が出ないことが必須の条件のようです。

本誌:2010年10.18号 14ページ

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