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[経営] 中小企業金融円滑化法

Q昨年成立した中小企業金融円滑化法を検討したいのですが、内容を教えてください。

制度活用を早めに検討

A1法律の概要 金融庁は昨年12月、資金繰りに苦しむ中小企業・住宅ローン借り手を支援するため「中小企業金融円滑化法」を成立・施行させました。
 
骨子は(1)金融機関の努力義務 金融機関(銀行・信金・信組・農協・漁協・農林中金等)は中小企業者・住宅ローン借り手から申し込みがあった場合、できる限り貸付条件の変更等の適切な措置をとるように努める。(2)金融機関自らの取り組み 相談窓口を設けるなど、貸付条件変更等の措置を適性かつ円滑に行える体制整備と、その実施状況や体制整備状況の開示を義務付ける。(3)行政上の対応 金融機関に、実施状況の当局への報告を義務付け、当局はこれをとりまとめ公表する。(4)更なる支援措置 政府は政府保証など信用保証制度の充実等必要な措置を講じる。(5)その他 法律は平成23年3月までの時限措置とするなどです。

2検査・監督上の措置 金融庁は(1)金融検査マニュアル・監督指針を改定し、条件変更等が不良債権基準に該当しないようにします。条件変更時に経営改善計画が無くとも、最長1年以内に計画等策定見込みであれば不良債権としません。(3)金融機関の中小企業投資・経営改善支援への取組状況を重点検査監督項目とします。

3その他の措置 政府系金融機関についても同様です。

4活用上の留意点 (1)相談窓口は:金融機関営業店、金融機関本部「貸付条件変更等に係る苦情相談窓口」、全国銀行協会など金融関係団体の相談窓口、金融庁の情報受付窓口など多数です。(2)貸付条件の変更等とは:元本返済猶予以外にも返済期間延長、旧債の借換え、金利減免、債権放棄、債務株式化(DES)等があります。(3)貸付条件の変更等を行うと今後の新規融資を断られることは:貸付条件変更の履歴のみを理由に新規融資を拒絶しないよう、金融庁が検査・監督します。(4)政府系金融機関等にも申し込み可能か:政府系金融機関、信用保証協会にも申し込み可能で、緊急保障制度、セーフティーネット貸付制度等もあります。

5最後に いずれにしても、貸付条件の変更等が一時的な延命措置に終わらないように、経営改善計画を策定し、経営体質改善に早急に取り組むことが必要です。

税理士法人石井会計代表
石井 栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2010年2.8号 23ページ

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