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巻頭特集両備ホールディングス

植物工場は「想定外の反響」 目指す方向性への手応えも

  • 話題の植物工場

 縦割りの弊害を排し、 “横ぐし”を入れることで組織の活性化を図る手法は、両備ホールディングスも積極的に取り入れている。製造業と整備業、バス事業を併せ持つ強みを生かした世界初のバス用除菌ユニットのダイキン工業(株)(大阪市)との共同開発、グループ3社の若手社員からの提案による太陽光発電ビジネスなど、このところ目に見える「成果」も増えている。

 天候に左右されず農地も必要ない移動型ショーケース「植物工場」も、製造業や流通、情報など幅広いグループ企業の得意分野を結集したプロジェクト。昨年秋に県庁でデモンストレーション展示を始めて以来、予想をはるかに超える反響が寄せられている。

 引き合いが最も多いのは、農業関連の取引先支援を強めている金融機関。空き倉庫の有効活用を図る運輸業や鉄道、建設業などからの問い合わせも多い。経営者、ビジネスマン、主婦、知識層などターゲットを設定し、さまざまな場所に展示したところ市外在住者や農業従事者の見学もあり「食の安全・安心に対する関心は高く、アンケート結果から5割程度なら価格が高くても消費者は購入することが分かった」と水田満両備ホールディングス企画開発部長は、事業の将来性に手応えを深めた様子。

 同事業は、食料自給率向上が課題となる中で製造業・流通業の視点で農業の工業化を支援しようというもので、将来の食料危機や定年退職後の再雇用、障害者の就業支援などの狙いも込めたという。

 水田部長によると、天候に左右されないメリットを生かしコストをペイするため、気象条件の厳しい地域や、作物では「栽培期間が短い」「太陽光が必要ない」「冷たい水で育つ」など、方向性もつかめつつある。改正農地法の施行で企業の農業参入が促進され「農業は21世紀のビジネスの1つの柱」とみられ、植物工場事業は“大化け”の期待も膨らむ。今後、開発元のソレックス(株)(岡山市)を軸に販売を図るとともに、栽培の平準化に向けた研究にも力を入れる方針。

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