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国会議員特権の怪

 いささか旧聞に属しますが、4月末、当時官房副長官だった鴻池祥肇氏が愛人と熱海旅行に出かけたことが発覚した事件がありました。

 おまけに鴻池氏は熱海まで国会議員に割り当てられたJR全線無料パスを使ったことも明らかになり、鴻池氏は後日、グリーン車代を含め正規の料金1万2000円なにがしかをJR東海に支払って不正乗車の件は一件落着したと報じられました。

 ところが、私の友人で何事につけシャープな角度から突っ込みを入れるのを得意とする男がいて、さっそく私に電話をかけてきました。

 「不正乗車がばれたら後で正規料金を払えばお仕舞い、というのはおかしい。JRの規則では不正区間の料金の3倍払わないといけないんじゃないか?」というのです。

 友人の試算では罰金額は天文学的数値になります。鹿児島から北海道の端まで鉄道で旅行した場合、いろいろなルートがあるが、グリーン車を使って5万6280円。5万6280円×3倍×1300日(約3年半の在職日数)=2億1949万2000円円。JR東海は約2億2000万円鴻池氏に請求すべきだというのです。

 この主張を皆様はどう思われますか?私もJR東海に「定期券の不正利用がばれたときは、その区間の、その乗車の正規料金を払いさえすればいいのですか?」と聞いてみたいものです。

 今週警察が児童生徒による万引きに関するレポートを出しました。万引きは増える一方で、店が警察に通報する手間を惜しんで許してしまうと、子どもに罪の意識が生ぜず、どんどんエスカレートする傾向にあるとか。

 官房副長官という国家の中枢にいる人が「払えばいいんだろう」という態度を取り、被害者のJR東海も通常の罰則を適用しないで見逃すというのは、子どもの教育上看過できない、ということで友人は文部科学省にも見解を正したそうです。

 もうかなりの日数になるのに文科省から返事はないとのことです。

本誌:2009年9.7号 12ページ

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