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連載記事

原稿不快害虫

 気管切開している母。痰が詰まらないよう24時間見守るのは気が休まる暇のない重労働です。深夜突然「ゴロゴロ、ガーガー」、痰が詰まった音が聞こえると、どんなに熟睡していてもすぐ目が覚めるのには我ながら感心です。

 痰の多い日は30分毎に起こされ、翌朝は寝不足でふらふら。その上、そうでなくてもくつろいで寝ることができない私に追い打ちをかけるのが、不快害虫博物館の呈をなしているこの田舎家に巣くう小動物です。

 ノミ。5匹の子猫が生後1カ月ぐらいになった時に、猫の首筋をものすごいスピードで、まるで泳ぐように自由自在に移動しているのを発見。それ以来、ノミとの格闘が始まりました。猫は案外平気らしく、涼しい顔ですがこちらはたまりません。子猫をつかまえてシャンプーすると毎度20匹ぐらいノミが捕れました。

 もっと手強いのがムカデです。3cm足らずの子供のムカデにやられると体に電気が走るような痛みを感じ、一週間は痛がゆい。

 そして定番のゴキブリたち。台所に出没する大きなやつは人の顔を見ると申し訳なさそうに隙間にササッと逃げ込みますが、赤ちゃんゴキブリは大胆。しかも、子供のゴキブリは人間を噛むような気がします。小さなゴキブリが布団の中に3匹ぐらい隠れています。とにかく不愉快。

 そして、究極の害虫ならぬ害獣は天井裏を住処とするネズミたち。天井板の隙間からネズミの黒いフンが寝ている私の顔のまわりに落ちてきます。猫が9匹もいるのにネズミに悩まされているとは!

 私が朝晩猫にタイやヒラメが入ったグルメ缶詰をやっている限りは猫もネズミに手を出す気になれないのは致し方ないことです。

本誌:2007年9.17号 12ページ

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