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アルジェリア紀行(4)

 アルジェリア第2の都市、オランに到着したのはもう深夜。右も左も分からぬまま、会社の車でオランから30kmほど離れたサンクルー村の宿舎に案内されました。

 車から降りて、ふと空を見上げると満天の星が輝き、その豪華な様は昨夜北極上空で機内から見た星空と少しも変わりません。町の光が少ない上に空気が澄んでいたからでしょう。


 かくて半年余りのアルジェリア暮らしが始まりました。4階建て公団住宅風の社宅は家具らしい家具もない殺風景な2DKながら、台所には冷蔵庫とガス台、瞬間湯沸器があり、風呂、トイレもありました。

 東京での4畳半下宿よりよほど文化的!と思ったのはほんのつかの間、まず、飲み水に問題があることが分かりました。お湯を沸かすと鍋底に石灰が1mmぐらい沈殿し、表面にも膜が張るのです。

 飲み水や料理には沈殿物や膜を除いた中間層を別容器に移して使用するのですが、同僚はそんなめんどうなことはできないとビールでご飯を炊いていました。

 この水道水ならぬ”石灰水”は瞬間湯沸器のパイプを詰まらせ、その結果風呂に給湯することもできなくなってしまったのに、そんなに困ったという記憶もありません。おそらく「風呂に入らないからといって死ぬ訳でなし」と現地に順応したのでしょう。

 しかし、困ったのは電気。ある日、冷蔵庫の冷えが悪いことに気づきました。よく見るとドアパッキンの溝にそって茶色いものが一列に付着! その正体はハエの卵だったのです。

 定格は240ボルトながら、時々500ボルトの高圧電流が流れ、全ての電気製品をブッ壊していくといううわさが日本人の間でまことしやかに囁かれていました。  =続きは随時=

本誌:2007年1.15号 36ページ

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