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鳥取砂丘

 先日、低気圧が通過中で大荒れの日本海を見に鳥取まで深夜ドライブしました。嵐!と聞くと血が騒ぐのです。津山あたりまでは黒雲の間に北斗七星が見え隠れしていましたが、県境のトンネルを越えると雨。風も強まってきました。

 鳥取砂丘には早朝6時に到着。さっそく海の方へ歩き始めたら、砂が煙幕のように空中を流れながら襲いかかってきました。このような砂の状態を飛砂と呼ぶそうです。

 飛砂は目、耳、鼻、口と、ところかまわず侵入してきて前に進めず、ほうほうのていで退散。砂は駐車場があるあたりまで飛んできてまるで新雪のようにふわふわ10㎝ぐらい積もっていました。

 静かな日の砂丘もいいのですが、安部公房の「砂の女」に描かれたような恐ろしくて不条理な飛砂を体験できたのは収穫でした。

 砂丘のあとは断崖絶壁が美しい浦富海岸(うらどめかいがん)に行きました。海水浴場近くの岩山の上に小さな社があり、急な階段を登ってみました。

 強風の中、松の大木が海に向かって太い幹を伸ばしています。ふと見ると大松の1本の幹に太い針金が錆びて食い込んでいるのに気付きました。

 このままではいずれ樹液が回らなくなって枯れます。崖っぷちでしかも背が届かない高さの針金はどうすることもできず、帰宅後おせっかいながら岩美町役場にメールを出してみました。

「情報提供ありがとうございました。早速担当部署に連絡しました‥‥」という型通りの返事がきましたが、老松の命を救えたかどうか、気になるところです。

本誌:2005年10.31号 12ページ

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