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ジャーナル9tトラックの突進を完全に停止

安全面で効果的なボラード 車両の突進をシャットアウト

  • 万殿貴志副社長

 テロ防止用に開発された昇降式の車両防護柵となる「パワーボラード」。開発時には「どれだけ需要があるものか」との懸念もあったが、国内での安全に対する意識の高まりと、ニッチな分野であることから年々販売数量を伸ばし、昨年度は80本を販売するまでに拡大した。

 同社では「作れば売れるもので、既存の技術を応用できることが開発の基本」と言い、駐車場関連設備の技術を応用し開発した。

 パワーボラードは、通常地中に埋設しており、緊急時などに地面から70㎝の高さに突出し、時速50㎞で突進する2t車を制御し、より強度の高いものは10t車の進入を完全にシャットアウトできる。70㎝の高さがあれば車両前輪の車軸を完全に折り、動きを止める。

 本体重量は0.5tと1.0tで、緊急時には2秒かからずに突出できる。動力には力強さが求められるため、油圧式を採用。その分、液漏れ防止のため油圧ユニットは完全防水にし、本体のコンパクト化に努めた。

 通常テロでは、電線を切断されるケースが想定されるため、バッテリー駆動で、一時電源が遮断されても100回以上稼働できる。

 価格を必要最低限に抑えるためにもコンパクトかつ強度のバランスを重視。実証実験では衝突に耐え切れず、試行錯誤の末に名古屋大学の協力を得て共同開発した。種類は乗用車向け(直径26㎝、本体価格250万円)とトラック向け(直径32㎝、同375万円)。

 同社では「万が一の緊急時に備えがあれば人命が助かるケースもある。市場の割に開発資金が掛かり競合相手は少ないが、他社が追随できない技術を確立させ『品質は絶対』と言われるまでにしたい」(万殿貴志副社長)と話している。

 安全対策用に海外にまで輸出。近年では、防犯用に高級車ディーラーや高級マンションの管理者からの引き合いも多く、現在強度を下げた分、価格を抑えたタイプを開発中だ。

 今年度からは専任の営業マンを配属し、商社に積極的に呼び掛け本格的な営業体制を確立。年間売上高3億円を目指している。

美作市三保原606 TEL.0868-74-3877

本誌:2005年10.3号 16ページ

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