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女占い師

 夏休み、プール、海、山‥若さと健康なイメージが溢れかえる7月に比べ、8月は何とおびただしい死の翳りに閉ざされていることか、と例年思います。

 広島、長崎、敗戦。日航機事故などの大事件・大事故が起きたのも8月ですし、子供が海や川でおぼれるといった事故も8月に集中しています。

 人気占い師の細木数子が「この季節には霊が水辺に集まっているのでお盆過ぎに子供を海や川に行かせては絶対だめ」とテレビでご託宣しているのもむべなるかな。

 孫を川で失って息子夫婦の関係がギクシャクし、今にも壊れそうだ、という若い祖母の相談に、細木先生は「本音で言うわよ」と前置きし、「それは先祖を粗末にしてきたあんたたちが悪い。それが孫に降りかかってしまったのだ」と断罪。

 ちょっと論理の飛躍があってホントかなと思いますが、細木先生の言いたいことは、いつまでも家族中で亡くなった子のことばかり考えていないで、ちょっと先祖に目を向けることによって、気持ちをほぐしたらどうか、ということでしょう。

 カリスマ占い師の言葉を注意深く聞いていると、占いというより臨床心理士によるカウンセリングに近いものを感じました。でも、相談の回答は占い師らしく、「先祖の供養をちゃんとすればやがてまた子供を授かります」という、かなり楽観的な言葉で締めくくられていました。

本誌:2005年8.21号 14ページ

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