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ジャーナル豊和

オゾン使用の脱色技術 環境負荷の低減目指す

  • 多様化する脱色方法

 ジーンズなどデニム縫製品の脱色加工は長年、塩素系の化学薬品が使われているが、有害物質の発生や水質汚染など環境負荷も大きい。この課題を克服すべく、強力な酸化作用のあるオゾンを使用した脱色技術を約3年かけて実用化にこぎ着けた。

 オゾンは大気中で分解されやすく、高濃度で吸入すれば人体に悪影響を与えるため、密閉状態で脱色加工できる装置を機械メーカーと共同で開発。玉野工場(玉野市玉原3-13-2)に導入され、1度にジーンズ約150本を脱色できる。

 安藤豊輝技術顧問は「玉野工場でISO14001を認証取得しており、オゾン脱色で環境負荷を低減できるとともに、目に見えない付加価値をメーカーに提案していきたい」と話す。脱色のバリエーションも、化学薬品と同様の仕上がりが可能だという。

コスト高が難点

 オゾン脱色が主流となるには、コスト高の克服が課題だ。ジーンズ1本当たりの加工賃は、化学薬品に比べて5~6倍と割高で、メーカーの理解が得られなければ需要も伸びない。実際、玉野工場で加工される製品のうち、オゾン脱色は数%にすぎず、販路の拡大が急がれる。

 最終製品として市場に流通されても、ユーザーは見た目や色、柄などが購入のポイントとなり、脱色方法が化学薬品かオゾンかは知る由もない。それでも、「オゾン脱色は企業の付加価値化につながる」(安藤技術顧問)とし、海外への技術移転も避けられるという。

 ジーンズの脱色加工に従事して25年の安藤技術顧問。後輩スタッフに技術の伝承を担う立場だが、「目先の事ばかりに気を取られ、脱色の歴史をたどる人は少ない」と厳しい評価。“脱・化学薬品”による環境負荷の低減を最優先に、オゾン以外の脱色技術の確立も模索している最中だ。

本誌:2005年8.21号 13ページ
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