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ジャーナルバンクオブアーツ岡山

内部体制の強化が課題 4年目以降に全国発信

  • 低コスト運営と芸術振興の両立なるか

 旧日銀岡山支店を改修し、文化・芸術施設として9月にオープンする「ルネスホール」(岡山市内山下1-6-101)。ホールを管理運営するNPO法人「バンクオブアーツ岡山」(BOA岡山)によると、来年3月まで25本前後の自主企画を予定。黒瀬仁志理事長(山陽ヤナセ(株)社長)は「今後3年間で収益確保に努め、4年目以降、全国発信できる施設を目指す」と、低コスト運営による内部体制の強化で知名度を高めていく方針だ。

 ホールは岡山県が日銀から買い取った公共施設だが、BOA岡山の事業活動に対しては、人件費と維持管理費を負担する程度。赤字補てんはなく、低コストの運営方式が求められるため、イベントプロモーターを介さず、クラシックやジャズなどに造詣の深い会員(56人)の人脈を頼りに、全国からアーティスト招致に取り組んでいる。

 自主企画は当初、40本以上の案が挙がったが、イベントの約8割が不採算という「現実」と、地元出身のアーティスト育成という「理想」のはざまで検討した結果、25本前後に絞り込んだ。各会員はプロデュース能力こそあれ、採算管理は「どんぶり勘定の域を脱していない」(黒瀬理事長)ため、まずはコスト意識を徹底させる構えだ。

 基本的に会員の年会費(1万円)と地元企業からの寄付、ホールの賃貸料が自主企画の財源に充てられる。会員の募集は現在見送っているが、3年後には100人を集めたい考え。寄付は近隣の大手企業を対象に、一口10万円程度を募る。「運営が軌道に乗れば企業からの信頼も得られ、2、3年後には多額の寄付が集まるだろう」(同)と、財源確保には楽観的な見方だ。

 ホール賃貸料は、市民会館などの公共施設に比べて割高だが、ホテルよりも安いのが特徴。学生にも利用を促すため、午前(10~12時)は6000~9000円と、夜間(午後6~10時)の3万6000~9万円に比べて格安に設定。若年層にも活躍の場を提供していくが、11月までは予約で埋まっているという。

 今年度は90万円程度の利益を予想。「小さく生んで大きく育てる」という持論に基づき、平成19年度までの3年間で内部体制を固め、20年度以降は全国的にも著名なアーティストの自主企画を定期的に実施するという青写真を描いている。黒瀬理事長は「収益管理を徹底し、会員の活動全般に対してブレーキを踏む役割」と話している。

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