WEB VISION OKAYAMA

連載記事

神社、仏閣

 内閣府が最近発表した「観光立国に関する特別世論調査」によると、海外に発信すべき「日本ブランド」としてトップに選ばれたのは「神社、仏閣など歴史的建造物や街並み」だったそうです。

 確かに日本のお寺や神社は特別美しい存在だと思います。社寺本体だけでなく建物を取り囲む庭園やうっそうと木々が茂る神域の存在にも美の秘密があるのではないでしょうか。むしろ苔寺、竜安寺のように建物より庭園の方が有名なお寺も多いものです。

 宇宙の神秘を庭園空間に再現したり、裏山そのものがご神体であったりする社寺は自然と混然一体となって抑制のきいた美を醸し出している。そしてそれは日本独自の美の様式であり、世界に誇るべき遺産であること、そうした点にみんな気づいていることが内閣府の世論調査結果から読みとれます。

 私自身、ケルンの大聖堂やパリのノートルダム寺院を初めて見たときその壮大さに圧倒されましたが、草木一本生えることを許さない石造りの構造に多少の違和感を感じました。中国や韓国のお寺も空気が乾いている土地柄のせいか、庭園や池があっても緑にみずみずしさが欠けているようにみうけられます。 
 
 さて、外国からの観光客が日本の社寺を訪れて、はたしてこれが「お寺」なのかあるいは「神社」なのかぱっと区別することはむずかしいと思います。外国からの友人や知人を案内するたびに困難を感じていた私があみだした「社寺鑑別法」をみなさまにそっとお教えしましょう。「拝観料を取るのがお寺、ただで入れるのが神社」。もちろん例外のない法則なんてありえませんが。

本誌:2004年7.1号 16ページ

PAGETOP