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[株] 中堅中小企業の自社株取得

 中堅中小企業の自社株取得

 Q:相続により自社株を取得しました。当社は3月決算ですが、会社で自社株買取りを検討しています。株主総会の準備に当たり、注意すべき点を教えて下さい。

 A:自社株取得には定時株主総会の特別決議が必要です。

 1.自社株の取得手続(3月決算・中堅中小企業)


 (1)自社株買取りの商法上のスケジュール例

 16年3月 決算月
 16年4月 取締役会(自己株式取得の承認総会招集決議)
 16年5月 定時株主総会招集通知発送
 16年5月 定時株主総会(自己株式取得の承認決議)
 16年9月 取締役会(自己株式の買受決議)
       自社株買取りの実行
 17年6月 定時株主総会(自己株式の買受期間満了)


 (2)定時株主総会の決議事項等

 (1)自己株式の取得議案の例(招集通知に記載のこと)

第○号議案 自己株式取得の件 商法第210条の規定に基づき、本総会終結の時から次期定時総会終結の時までに、株主○○氏から当社普通株式○株、取得価額の総額○円を限度として取得することといたしたいと存じます。

 なお、本件に関し、商法第210条第7項の規定に基づき、他の株主から本総会会日の5日前までに書面をもって売主として追加の申し出があったときは、上記株数、取得価額の範囲内においてその株主からの取得も追加するものといたしたいと存じます。


 (2)決議の種類:議決権の過半数の株主が出席し、議決権の3分の2以上の賛成を要する特別決議事項です。なお、臨時株主総会決議による自社株取得は不可です。

 2.自社株の取得限度額:配当可能利益の範囲内で。

 3.自社株を売却するオーナー株主の税務上の留意点

 譲渡所得部分は20%の分離課税、配当所得部分は総合課税となります。なお、平成16年4月1日以後、相続により取得した株式を、会社に売却する場合は、全て税率20%の譲渡所得課税となり、みなし配当課税はかかりません。

 4.実行上の留意点

 (1)売主の氏名、株式の種類及び総数、買取り金額を総会議案として事前に通知すること。(2)配当可能利益があること。

本誌:2004年5.11号 35ページ

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