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[決算] 企業格付けの改善 その2

Q:企業格付けにより融資条件が異なるとのことですが、格付けを改善する方法はありますか?

A:決算書を分析して改善点を明確に

1.債務者区分と債権分類の関係

「債権分類」は、「債務者区分」に、「担保・保証状況」を加味して、(1)正常債権(2)回収要注意債権(3)回収重大懸念債権(4)回収不能債権の4分類で行われます。「債権分類」により、貸倒引当率(約0.2~100%
や貸出金利(約1~5%)が異なります。「企業格付け」は、「債務者区分」や「債権分類」を通して、融資条件を決める重要な指標です。

2.企業格付けの構成要素(定量要因と定性要因)

「定量要因」は、(1)安全性(自己資本比率・固定長期適合率・流動比率等)(2)収益性(売上高経常利益率・総資本経常利益率等)(3)成長性(経常利益増加率・売上高等)(4)返済能力(債務償還年数・償却前営業利益額等)の各評価項目により判定されます。

「定性要因」は、(1)市場動向(2)競業状態(3)経営者・経営方針(4)営業基盤(5)競争力(6)シェア等各評価項目により判定され、両要因の総合判定で格付けされます。

3.企業格付けを改善する方策

(1)自社格付けの把握と経営改善目標の設定及び実行。
格付けの内容を十分に理解し、格付けが「正常先」となる様、経営改善目標の設定と実行が必要です。経営改善計画があると、債務者区分の判定に有利。

(2)格付けアップとなる正確な決算書の作成。(対策例)

1)本来売上高に計上すべき雑収入(受取家賃等)が無いか検討する。

2)一般管理費に含まれる役員退職金・貸倒損失等の臨時費用を、特別損失に振替える。

3)役員借入金と銀行借入金を区分表示し、実質的な自己資本比率をアップさせる。

4)役員仮払金・貸付金の計画的な返済を検討する。

5)利益積立金の取崩し、役員借入金の増・減資等により繰越欠損金を解消する。

6)期末日現在の総資産を圧縮。(未払金早期決済等)

7) 一般担保・保証を預貯金等の優良担保、保証協会等の優良保証に切替える検討をする。

石井公認会計士事務所所長
石井栄一氏
岡山市野田2-4-1シティーセンタービル1F
TEL086-805-1121

本誌:2003年11.11号 31ページ

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